
僭越かもしれませんが、ちょうど良い機会です。これからペーパーバックを読もうという方もいるでしょう。どのように取り組むのが良いのか、自分なりの考えをコメントしておきたいと思います。
まずペーパーバックですが、先程の記事(ペーパーバックは辞書禁止?)でも書いたのですが、高度な英語力は必要ありません。そしてリンカーン・ライム氏のような特別な知力も必要ありません。そんな特殊な本は、まずペーパーバックとしては出版されません。高校英語が一通り理解出来ていれば十分です。
語彙もそんなに必要ありません。さすがに冒頭部分だと、分からない単語も多いかもしれません。しかし作家が利用する語彙や言い回しというのは、ある程度決まっています。最初のうちは辞書が片時も手放せないでしょうが、必要な単語は何回か調べていると、自然に覚えてしまいます。それに分からない単語や言い回しでも、そのうち察しがつくようになります。
ちなみに英語耳という本でもペーパーバックの読み方を紹介していますが、上記と殆ど同じことを言っています。大きな本屋さんには殆ど置いてあるので、興味があれば目を通してみて下さい。
ただし実はこれだけでは、ペーパーバックを読めないのです。私は先の記事(ペーパーバックは辞書禁止?)で「洞察力?」という言葉を使いましたが、英語耳著者の松澤氏による表現では、「読解力」が必要になります。これは文法書で身につけることは難しいです。体系的な技法ではありませんので。表現が難しいですが、ともかく英語に慣れる?ことが大切のようです。英文に多く触れて、少しずつ積み上げていくしかないモノなのです。
(少なくとも私が知る限りは、簡単なトレーニングで身に付ける方法や、身に付けた人を見たことはありません)
これがペーパーバックの取り組み方です。これだけでは良く分かりませんね。何を言っているかというと、「ペーパーバックを読める(理解出来る)ようになるためには、ともかくペーパーバックを読むしかない」ということを言っています。逆説的と言うか、何と言うか....
つまりペーパーバックに必要となるのは、とにかくお気楽な気持ちで実際に取り組んでみるというアメリカ人気質的?なアプローチと、すぐに成果が出なくても地道に読書を続けてみるというドイツ人気質的?なアプローチと言えるでしょうか。
ちなみに私の場合、最初(注1)は酷いものでした。先のThe Coffin Dancer(Jeffery Deaver著)読後感でもコメントしましたが、ニューヨークの飛行場が舞台なのに、田舎の農村をイメージして読んでいたようです。「最初はともかく読んでみる」とは言え、ひどいものです。それから先程は引越しの荷物整理でThe Load of the ringsのThe return of the Kingを発掘しましたが、驚いたことにブックカバーが本の半ばに折り込まれていました。かすかにしか記憶に残っていないのですが、どうやら半分近くも読んでいたようです。ある程度内容が理解出来ていれば、「覚えていない」などという驚きは生じませんよね。少なくとも日本語の本では、今までこのような経験をしたことはありません。我ながら呆れてしまいます。
(注1) 数年前に会社が全社員をTOEIC受験させた事があり、初挑戦してみました。
今更わざわざ試験本を勉強をする気には、なれなかったので。
(試験後は、努力して読むのを止めました。ちなみにReadingは365点)
しかしそんな私でも、ここ数週で10冊近くを読み続けた(注2)おかげで、変化が生じたようです。今では時間こそ必要なものの、十分に楽しく理解して読めている...と、思います。特にJeffery Deaver氏は簡略化した言い回しが多いようですが、いつの間にか何を省略しているのかまで分かるようになっていました。彼の作品は数週間前に再び読み始めたのですが、この数週間でそれなりに身に付いたものはあるようです。
(注2) 英語関係の仕事を急遽担当することになり、慌てて勉強中です。
以上、全く胸を張って自慢できるような経験ではありませんが、これからペーパーバックに挑戦してみようとする人にとり、少しでも心の支えになれると嬉しいです。
なお単にペーパーバックと言っても、著者によって英語の難易度が異なります。地道な努力を続けるためには、なるべくやさしい内容の本を選ぶのが良いでしょう。もしくは、どうしても読みたい内容の本を選ぶと良いでしょう。
ちなみに世間でやさしいと評判なのは、シドニー・シェルダン(Sidney Sheldon)氏だそうです。私もそう思います。ただし最近出版された「Are you afraid of the Dark?」を読んでみたのですが、あまり面白くありませんでした。読むならば脂の乗り切った時期に出版された、「Master of the Game(邦訳:ゲームの達人)」という代表作が良いかと思います。もしくは英語耳によると、もう少しページ数の少ない「The Best Laid Plans」という本も良いそうです。さらに紹介してしまうと、John Grisham氏のThe Client(邦訳:依頼人)も良いとのことでした。
ともかく最初は、一冊完了出来そうなものを選ぶことが良いかと思います。最初の2~3冊は慣れていないこともあり、ペーパーバックに挑戦する中では、最も大変な時期です。ここさえ乗り切れば、あとは楽しく読めるようになります。そのためにも、1冊終えたという達成感は重要なのです。
それから私としてはシリーズ物が良さそうな気がしています。1冊読むと、どういう訳か他の本も読みたくなってしまう... 日本語の文庫本でも経験ありませんか。そして主要な登場人物も決まっているし、使われる言い回しや単語も限定される傾向があります。私がペーパーバックを読めるようになったのは、Jeffery Deaver氏のリンカーン・ライムシリーズのおかげのような気がします。気がついたら、いつの間にか全作読み終わっていました。(^_^;)
あと童話はやさしそうな気がしますが、実は要注意です。特にハリポタは避けた方が良さそうです。私は普通に読み進めることが出来ましたが、私の友人は苦労していました。お菓子だとか独自の用語が出て来ると、どうしてもそこで止まってしまうのだそうです。「そもそも食べ物であることさえ分からないので、調べないと先に進めない」と、言っていました。どうも英語の読み方に慣れると、「何かの特別グッズ(おもちゃとか食べ物?)」程度は察することが出来るようになるようです。だから私は読み進めることが出来たのでしょうか。
(ペーパーバック初心者は子供レベルにも達していないのです。まあ子供は分からない部分を繋げて読む訓練をしているので、もしかすると「読解力」は大人以上かもしれませんね。お菓子等の特殊知識も豊富だし)
それから私は試したことがないのですが、短編集は避けた方が良いのだそうです。なんでも短編は短いだけあって、ポイントを1回しか書かないことがあるとか。だからこの部分を逃すと、ストーリーが理解出来なくなってしまうのだそうです。言われてみれば日本語の小説でも短編は「飛ばし読み」した経験がないですし、そんなものでしょうか。
大体こんなところです。なお英語耳ではペーパーバックに必要な基本文法として下記(4ページ解説)だけで大丈夫だと説明されていますが、私的には「倒置」と「分詞構文」も挙げて置きたいです。英語は主語・動詞が重要だと言われますが、それも状況次第のようです。少なくともJeffery Deaver氏の作品を読んだ時には、TOEICでこれらの文法も勉強もしておいて良かったと感謝しました。
1. 動詞
2. 名詞
3. 形容詞
4. 副詞
5. 接続詞
6. 前置詞
7. 関係代名詞
8. 不定詞
9. 動詞+ing (動名詞、現在分詞)
10. 過去分詞
それにしても小説は良いですね。このようなものを気軽に読める場所に生きていることに、感謝しています。
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